この記事では、Panauiotopoulos症候群について解説しています。
はじめに
幼児期に発症する特徴的な発作、経過、脳波所見を認めるてんかん症候群にPanauiotopoulos症候群があります。
これから、それぞれの特徴について解説していきます。
発症年齢
発症は、3~6歳が好発年齢です。
背景
原則的に発症までの発達に問題はありません。
しかし、熱性けいれんの既往や家族歴を認める事が多く、遺伝的な素因について推測されています。
発作
特徴的な発作は、嘔吐や嘔気で始まり意識を減損し、四肢は脱力する発作を長時間(てんかん重積状態)にわたり認めます。
睡眠中に発作が起きやすいです。
そのため救急を受診することが多く、発症時は脳症を疑われることがあります。
発作頻度は少ないことが多く、多くの場合は5回以内で自然に終息するといわれています。
脳波
年齢とともに局在が変化する棘波を認めることが特徴です。
治療
発作頻度と重症度により抗てんかん薬の導入が検討されます。
てんかん重積状態を呈する代表的な疾患ですが、自然終息性の疾患でもあるため、それらを考慮して治療適応を判断します。