特殊なタイプのてんかんのひとつに反射てんかんというカテゴリーがあります。
ある特異的な刺激(光・驚愕・摂食など)により発作が誘発されます。
多くの場合、稀な病態ですがそのために情報が少ない可能性もあり、ここで説明したいと思います。
光感受性てんかん
昔から光刺激をきっかけに発作が誘発されるという現象は知られていました。
例えば、規則的にちかちかとする刺激が目から脳に入り、発作が誘発されてしまうことがあります。
また、脳波検査を受けたことがある方はご存知と思いますが、検査中に光がちかちかすることがあったかと思います。
これにより、発作が誘発される場合、また脳波異常が誘発される場合などがあり、てんかんの病状を観察する参考になります。
類似する病態に図形過敏などもあります。
ある特定の図形に反応するタイプで、臨床的には、規則的に線が動くように見える例えはエスカレーターの床、窓のブラインドなどでも発作が誘発されることがあります。
以前、1997年にテレビで放送されたポケモンの光の刺激で、多くの方の発作が誘発されてしまった事件がありました。
詳細についてはこちらをご参照ください。
これも光感受性てんかんのことを示すひとつの出来事だと思います。
驚愕反射・驚愕てんかん
稀なてんかんのタイプで、びっくりしたことを誘因に発作がおきてしまうことがあります。
びっくりしたことのきっかけとは。音や突然触られることなどがあります。
必ずしも大きな音でなくても、強くたたかなくても、本人の意図しないタイミングであれば発作が誘発されることがあります。
多くの場合は数秒程度の強直のことが多いですが、頻度が多いとご本人の生活の質を落とす可能性があります。
残念ながら一般的には難治のことが多いです。
これら以外にも、摂食てんかん、音楽てんかんなどもあります。かなり稀な疾患です。