てんかんと自動車運転免許

ここではてんかんと自動車運転免許について説明していきます。

やはり、過去にも様々なニュースでご存知の方も多いと思いますが、てんかんを患っている方の自動車の運転は大切な問題です。

自動車運転免許を取得できる?

大切なことから述べますと、てんかんだから、という理由のみで免許が取れないわけではありませんが、やはり一定の条件と注意が必要である、ということです。

しかし、これはてんかんに限ったことではありません。

てんかんに限らずどの病気、どの状態でも、運転ができない状態になる恐れがある状況では運転を控える必要があります。

てんかんという病名が、ことさらにひとり歩きすることなく、しかし適切に対応していく、されていくことを望んでいます。

自動車運転免許の取得条件

2014年6月1日からの改正道路交通法における自動車運転免許の取得条件は以下の通りです。

・発作が過去5年以内に起こったことがなく、医師が「今後、発作が起こるおそれがない」旨の診断を行った場合

・発作が過去2年以内に起こったことがなく、医師が「今後、◎年程度であれば、発作が起こる恐れがない」旨の診断を行った場合

・医師が、1年の経過観察後「発作が意識障害及び運動障害を伴わない単純部分発作に限られ、今後、症状の悪化の恐れがない」旨の診断を行った場合

・医師が、2年間の経過観察後、「発作が睡眠中に限って起こり、今後、症状の悪化の恐れがない」旨の診断を行った場合

医師の診断書を参考に、免許センター・公安委員会が最終的にその方の運転適性を判断していく、という流れになります。

これらの条件を眺めてみても分かる通り、やはり担当医と将来の見通しを想定しながら、治療計画を組み立てていくことが重要だと考えます。

また、第二の条件である◎年以上という部分に関しては、ある程度担当医の経験・裁量に任せられている部分でもあります。やはり、医師でも将来を完全に予測することには困難が伴います。

最後に

繰り返しになりますが、てんかんの方々は皆様違いをもっていらっしゃいます。前述の条件も当然大切ですが、例えば、毎日の運転の際に今日は睡眠が不足気味だから、疲れているから、体調が悪いから、朝の内服を忘れてしまった、ということを個々でご判断されながら運転を控えることも重要だと考えています。