Lennox-Gastaut症候群

ここでは、Lennox-Gastaut症候群(レノックス-ガストー症候群)について説明したいと思います。

はじめに

Lennox-Gastaut症候群は、小児期発症の年齢依存性てんかん性脳症のひとつです。

てんかん性脳症に関しては、別の記事をご参照下さい。また、乳児期からの点頭てんかんなどからLennox-Gastaut症候群に移行することがあります。

「てんかん性脳症について」

「点頭てんかん(ウエスト症候群)」

発作は非常に難治で、かつ様々な病因によりLennox-Gastaut症候群を発症することがあります。

特徴的な症状(発作)、脳波所見などを総合して診断を判断します。

これから、Lennox-Gastaut症候群の中核となる所見についてまとめたいと思います。

発作

強直発作を中心として、脱力発作・非定型欠神発作・ミオクロニー発作などの多彩な発作型を認めることが特徴です。

強直発作が、Lennox-Gastaut症候群の中心となる発作型ですが、脱力、転倒発作(drop attack)は、外傷の原因となるため治療のターゲットとして重要な発作です。

また、非てんかん性重積状態となりやすいことも特徴です。

脳波

脳波では、広汎性遅棘徐波という前頭優位の1-2Hz前後の棘徐波が連続することがあります。

また、全般性速波律動(rapid rhythm)というLennox-Gastaut症候群に特異的な睡眠期にみられる波形があります。

YoutubeにLennox-Gastaut症候群の脳波所見について解説した動画がありましたのでリンクします。

引用:Youtube/EEGucation

原因

原因は代謝異常、構造異常、周産期異常など様々です。

原因が特定できない場合もありますが、特定されていない遺伝子異常の可能性もあります。

治療

薬剤抵抗性の場合が多いです。

内服治療の場合は多剤併用となることが多いですが、特殊治療や外科治療などを組み合わせることも検討が必要です。

特に外傷を伴う転倒発作などの発生に注意が必要です。

また、普段と違う持続性の活気不良や傾眠は非てんかん性重積発作の可能性があります。