検査で使用する眠り薬(脳波、MRIなど)

特に小児で検査する場合、てんかんに限らず脳波やMRIなどの頭部画像検査の際に安静を保つために眠り薬を内服してから検査を実施することがあります。

今回は、検査の流れ、眠り薬の内容について記事を書いていきます。

なぜ眠り薬が必要か

てんかんに関連した検査に脳波や頭部MRIなどがあります。

検査の内容は全く異なるのですが、共通していることは検査中に動き回ってしまうと検査の意味がなくなってしまうということです。

脳波の場合は、動くことにより筋肉の信号が入ってしまい、脳波を読影できなくなってしまいます。

脳波・MRIの検査時間は30分くらいのことが多いと思います。

MRIの経験がある方はご存知と思いますが、痛みはないとはいえ、特に頭部の撮影の場合は検査の機械が顔の前にきますし、大きな音が持続する部屋のなかで30分間じっと動かないでいるのは、大人でもなかなか大変です。

したがって幼児以下の年齢の小児の検査の場合は、眠り薬を用いることがあります。

眠り薬の種類

大きく分けて、内服する薬と、静注する薬があります。

一般的に静注薬は、鎮静作用が強く(=検査が成功する可能性が内服薬よりも高い)、即効性があるのですが、呼吸や循環の機能を一時的に落としてしまうことがあることと、投与ルートとして静脈の点滴が必要になることが欠点です。

そのため最近は静注薬を用いる場合は入院で副作用などの全身を管理する施設も多いです。

その一方で内服する薬は、もう少しマイルドです。

トリクロリールシロップ®という甘いシロップを用いることが多いですが、施設によっては、エスクレ®という座薬やラボナ®という薬を併用することがあります。

内服薬の長所と欠点はマイルドなことです。

効きが弱く、入眠が得られない=検査が出来ない、ことがあります。

副作用は静注薬に比べて安全ですが、それでもごくまれに呼吸、循環の機能を抑えてしまい、呼吸管理・循環管理などの治療介入が必要な場合があります。

薬は数時間で代謝されますので、多くの場合一時的な酸素投与などの介入でおさまることが多いです。

しかし、内服後は慎重なモニタリングが必要になります。

もともと基礎体力や呼吸機能が低い方は、特に注意が必要です。

検査のコツ

眠りを要する検査のコツは、薬も大切ですがこどもが眠くなる環境を整えることです。

少し寝不足で検査にきてもらう、プレパレーション(どんな検査室でどんな薬を飲むのか、など)をして少しでも安心して検査に臨むと成功率は上がると思います。

それでもどうしてもうまく入眠が得られない場合もあります。

そのような場合は特に医療機関、担当医と相談頂きながら検査をすすめていくことも重要だと思います。