吃音(どもり)

ここでは吃音(どもり)について説明しています。

はじめに

吃音・きつおんとは呼吸や発声・構音を行う器官に器質的な異常がないにも関わらず、吃音の症状を呈することを言います。

話すときに自分の意図したタイミングで発話することが困難な状態を指します。

発話の障害されるタイプにより、初めの単語が繰り返される「連発」、引き伸ばして発音する「伸発」、発話できなくなる「難発」などがあります。

ほとんどの場合は幼少期に発症するタイプですが、成人後にも発症する事があります。

吃音の原因は?

幼少期に発症するタイプを発達性吃音といいます。

発症の7割程度は遺伝性の要因といわれています。

古くから言われていた育児・育て方のせいという説は否定されています。

発症から2-3年程度で約7割が自然に改善するといわれています。

しかし、就学後にも改善しない場合や発話に困難感を伴う場合、増悪傾向にある場合は治療介入が必要なこともあります。

吃音を扱う書籍のなかに重松清著の「きよしこ」というものがあります。

こどもの頃のこころ・吃音の人のこころの一端を知ることができて大変感動しました。

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また吃音者を扱った名作映画に「英国王のスピーチ」があります。

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8歳以降では自然に改善する可能性が下がる事や学童期のいじめにつながる可能性があるため医療的な介入が必要となることがあります。

吃音の治療は?

吃音の、治療はいくつが種類があり、これが絶対に良いというものはありません。

その理由のひとつは、吃音症状のみならず、発話に関わる環境や捉え方など多くの因子が関わるからです。

代表的な治療に吃音緩和法や流暢性形成法などがあります。

最終的には、人とのコミュニケーションを円滑に行うことができるこどもに育つことが目標になります。

そのためには、流暢な発語を目指すことは当然ですが、それのみではなく人の話を聞くこと、自分を分析すること、受け入れること、前向きに進むことが望まれます。