ここでは非定型ローランドてんかんについて説明しています。
はじめに
ローランドてんかんについてお知りになりたい場合は以下のリンクからご参照下さい。
ローランドてんかんは、原則的に「予後の良い」自然終息性のてんかん症候群で、「後遺症」を残さずに経過します。
しかし、当初はローランドてんかんと思われ、経過も合致していたにも関わらず、薬剤抵抗性の発作や特に脳波所見の増悪を認める場合があることが知られています。
それらは、非定型ローランドてんかん(atypical Rolandic epilepsy)や、過去には非定型良性小児部分てんかん(atypical benign partial epilepsy in childhood:ABPE)と呼ばれていました。
症状
発症時には夜間の焦点発作だったものが、覚醒時の発作を認めるようになり、特にABPEでは脱力発作などの発作を認めることがあります。
それ以外にも球症状(飲み込みにくさ、むせるなど)を認めることがあります。
脳波
脳波では、CSWSとなる、もしくはローランド波が両側同期性に出現し、高頻度に出現することがあります。
治療
焦点発作としておCBZは、発作・脳波所見を増悪させる可能性があるため避ける。